ハワイでは最近、自己防衛と安全のために電気銃を所持しようとする人が増加しているとKHON2が伝えている。
電気銃を携帯しているマイケル・ディンネーンさんは、「教会の音楽担当の牧師が誰かに後をつけられ、殴られました。安全なところはもうなくなってしまったようで、身を守るものが必要だと思いました」と述べている。
今年1月1日より、州法で、いわゆるスタンガンやテーザー銃と呼ばれる電気銃の所有と携帯は可能となり、自己防衛もしくは他人や所有財産を守るためといった護身用としての使用が認められることになった。
テーザー銃は、普通のハンドガンのような形状で、5万ボルトの電力を相手の体に流すことができる。
15フィート(およそ4.5メートル)離れた場所から、攻撃者を30秒間動けなくすることが可能で、価格はおよそ450ドルだという。
一方、スタンガンの価格は50ドル未満で、ハンドバッグにも収まるほどの小さなものだ。
離れている相手に打撃を与えるのではなく、相手に直接接触させて激しい痛みを与えることができる。
電気銃を合法的に購入することができるのは、許可を取得している販売店からのみだ。
購入は21歳以上であれば誰でも可能だが、過去に重罪を犯していたり、暴力事件や不法薬物販売に関わった人、アルコール中毒や薬物中毒で治療やカウンセリングを受けている人、行動や感情制御、精神的疾病のある人には認められていない。
販売店には、購入者の身元調査とトレーニングを提供することが求められている。
オアフ島では現在、22の販売店が電気銃販売許可証を取得している。
カウアイ島には2店、マウイ島には1店ある。
その一つがパックス・ベロ・セキュリティー・ソリューション・ハワイだが、
電気銃の使用訓練を行う施設で、訓練を終了すれば、電気銃の購入が可能になる。
オーナーのエド・ハワード氏によると、電気銃の需要が高まっており、1月からすでに200人の受講者の訓練をしているという。
「うちの訓練は結構ハードです。6時間のクラスで、法律や銃の威力について学び、トレーナーによる実地訓練を行っています」
最近、暴力犯罪が増加しており、自己防衛の強化のために電気銃を携帯する人が増えているようだ。
ディンネーンさんは、「電気銃を携帯することで、少し安心することができます。実際に使いたくはありません。ただ、最後のよりどころにはなります」と述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.24)