連邦警察(FBI)が先週6月17日(金曜日)に元ホノルル市検察官のキース・カネシロ容疑者を逮捕したとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
元ホノルル警察署長のルイ・ケアロハとその妻キャサリン・ケアロハ(両人ともに有罪判決を受けて実刑が確定している)の事件に端を発した汚職事件の一環だ。
カネシロ容疑者と一緒に逮捕されたのは、実業家として知られているデニス・ミツナガ容疑者(78歳)、同容疑者経営のミツナガ&アソシエーツで働いているアーロン・フジイ、チャド・マクドナルド容疑者、テリ・アン・オタニ容疑者の4人だ。
裁判所記録によると、カネシロ容疑者は、同社の元女性従業員が差別を理由に同社を訴えたために、4人と共謀してその元従業員を陥れたというものだ。
4人とその家族は、カネシロ容疑者の検察官再選選挙のキャンペーン費用として5万ドルを献金していた。
同容疑者は、公務員倫理方違反、収賄などを含む容疑で逮捕されたが、無罪を主張し、17日午後には5万ドルの保釈金を支払って釈放されている。
裁判は8月16日の週に行われる予定だ。
72歳のカネシロ容疑者は、午前6時前にホノルル東部にある自身のコンドミアムで自首をしたと伝えられている。
ホワイトカラーによる犯罪に詳しい元地方裁判官のランダル・リー氏は、「検察局にとっては非常に大きな打撃となります。検察官に賄賂を贈り、自分に不利な人物に対して容疑をかけてもらうという今回の事件は、決して許されるものではありません。連邦警察が介入してシステムが清浄化されたことを喜ばしく思います」と述べている。
カネシロ容疑者には、2018年にアメリカ司法省から嫌疑の受けている書面が発行されており、その後、捜査対象となったことから任期が終了するまでの2年間は有給休暇扱いとなり、現在のスティーブ・アルマ氏が検察官として選出されている。
カネシロ容疑者は、30年余り前に若く厳しい検察官として選出されており、選挙キャンペーンでは汚職撲滅を謳っていた。
1989年から1996年、2010年から2020年、計17年にわたってホノルル市の検察トップとして勤務していた。
市では今年1月に、元助役のロイ・アメミヤ容疑者、元公安委員長のマックス・スウォード容疑者、元事業評議会メンバーのダナ・レオング容疑者が元ホノルル警察署長ルイ・ケアロハに対して退職金を不正に支払ったことでFBIに逮捕起訴されている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.20)