ホノルル市議会は、オアフ島で複数の住宅を所有し、セカンドハウスを賃貸収入に充てている不動産所有者に対し、不動産税を軽減することを全会一致で承認した。この決議により、レジデンシャルA物件の最初の100万ドルに対する固定資産税が引き下げられ、その結果、2ティア納税者層では500ドルの減税となるとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
レジデンシャルAの所有者約3万人を対象とし、7月1日(日)から2024年6月30日(日)まで実施される今回の措置は、個々の所有者のセカンドハウスにかかる税金が、価値1000ドルあたり4.50ドルから4ドルに減額されることを意味している。実質的に、不動産所有者は、現在の固定資産税4500ドルに代わり、年間4000ドルを支払うこととなる。
この措置は、レジデンシャルA物件(通常、評価額が最低100万ドルで、住宅控除がない)の所有者が、家賃を上げることなく、その物件を引き続き貸し出せるようにするための支援とされている。
トミー・ウォーターズ議長によると、この法案は賃貸料の上昇に対処するための施策だという。ホノルル市の住宅中央価格は110万ドルで、これらの多くは地元の家族に貸し出されている。「ホノルル市民の約40%は賃貸住宅に住んでおり、中には何十年も同じ家を借りている人もいる。地元の家族に必要な賃貸住宅を提供している住宅所有者に減税を提供したいと考えた」とウォーターズ議長は述べている。
また、エスザー・キアアイナ副議長は、「とくに、最近の不動産価格の大幅な上昇により、レジデンシャルからレジデンシャルAに分類されるようになった物件所有者には、救済措置を講じることを強く勧めたい」と述べている。レジデンシャルよりもレジデンシャルAのほうが物件価値1000ドルあたりの税率が1ドル高いため、100万ドルの物件を所有している場合、税金には1000ドルの差が出る。
なお、この減税に加え、リック・ブランジャルディ・ホノルル市長は、約15万2000人の対象となる住宅所有者に350ドルの1回限りの税額控除を行うことを決定しており、多くの住宅所有者は850ドル分の減税を受けられることとなる。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.19)