6月15日(水曜日)にアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が27年半ぶりに0.75%の利上げに踏み切ったことを受けて、翌日16日にアメリカの長期住宅ローンの金利も上がり、上昇率は過去35年間で最高となったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
連邦住宅金融抵当公庫(フレディ・マック)の発表によると、30年の住宅ローンの金利は先週の5.23%から一気に5.78%へ上昇し、2008年の住宅危機以来の高金利となった。
0.55%の上昇は1994年以来の最大値だという。
住宅価格の上昇に加え、今回住宅ローンの金利が引き上げられたことによって、住宅購入を考える人が減ると予想されている。
既に住宅ローンの申し込み数は昨年から15%以上も減少しており、借り換え数は70%以上も減っているが、今回の金利上昇で、数値はさらに悪化すると見られている。
住宅販売はアメリカ経済の重要な要素で、高い金利は市場の鈍化を招く。
今年に入って住宅ローンの金利が上昇し始めたことで、4月には3カ月連続で住宅販売が減速している。
6月14日(火曜日)には、大手オンライン不動産業「レッドフィン」が、従業員の8%を解雇すると発表している。
物価の高騰と住宅価格の上昇に加えて、住宅ローンの金利が上がっている一方で、市場に出ている住宅の数はさらに減少を続けており、現在、アメリカで住宅を購入するのは非常に困難で、特に初めて購入しようとしている人々にとってはさらにきびしいものとなっている。
先週発表されたアメリカ国内の5月のインフレ率は8.6%と、40年以上ぶりの高い数値となっている。
昨年2.24%だった15年の住宅ローン(固定金利)は、先週の4.38%から4.81%へと上がっている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.17)