遠隔操縦のセイルドローンが、海の環境状態のデータ収集のために、ハワイ海域をジグザグに移動しているのをご存知だろうか? セイルドローンとはヨット型の海洋ドローンで、遠隔操作による航行ロボットだ。
KHON2の報道によると、このプロジェクトは4月から、ハワイ大学(UH)マノア校と米国海洋大気庁(NOAA)の太平洋海洋環境研究所、気候海洋生態系研究協力機構、「セイルドローン」社の協力により、進められているという。
UHマノア研究・奨学金担当副学長代理のクリストファー・サバイン氏は、「セイルドローンはヨットのような形をしていて、海岸のすぐ近くで活動しているので、もし見かけても、触ったり、作業の邪魔をしないように」と注意を促している。
セイルドローンは、マウイ島とオアフ島の沖合でブイと連携して活動している。UHによると、ハワイ島とカウアイ島には、この夏の終わりにブイが配備される予定だという。
サバイン氏は、「これらの自律帆船は、オアフ島と他の島々の調査を行っており、ブイから得る時間情報を、セイルドローンから収集した空間情報と結びつけることができる」と述べている。
収集されたデータにより、研究者は近海での化石燃料の排出についてより深く理解することができる。「各島周辺のさまざまなホットスポットについて教えてくれる。各地域の水の化学的分析や水質がどのように変化しているかといった、知りたい情報だ」と、UHマノア海洋学博士課程の学生、エイミー・マーケル氏は述べている。
気になる安全性だが、セイルドローンは、大気と海洋の特性以外のものを検出しないので、当局は500メートルほど離れることを推奨している。UHによると、任務管理者が24時間365日すべてのオペレーションの監督を行い、自動識別システムが他の船舶を識別して回避するなど、高度な安全プロトコルを備えている。
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