ハワイ旅行の全体的な満足度は高いものの、北米からの旅行者が今後5年以内にハワイを再び訪れる可能性について、「非常に高い」と答えた人が少ないことが、州からの委託調査の結果で明らかになったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
最新の「訪問者満足度及びアクティビティ調査」では、米国西部、米国東部、カナダからの旅行者が、「今後5年間に再訪する可能性はあまり高くない」と答えた理由のトップは、「ハワイへの旅行費用」となっている。
また、2023年第1四半期の調査に参加した北米のすべてのソースマーケットにおいて、「新しい場所に行きたい」「ハワイは高すぎる、価値が乏しい」という回答が、ハワイに再訪しない要因の上位に挙げられている。
また、ハワイが混雑しすぎている、商業化されすぎているという意見も挙げられている。
州ビジネス経済開発及び観光局(DBEDT)は、1月12日(木)から4月11日(火)までのデータを用いて、アンソロジー・リサーチ社に調査を依頼。
同社は、米国、カナダ、オセアニア、韓国、中国、日本からの訪問者4742人を対象に調査を実施した。
すべての市場からの旅行者の60%以上が、「今後5年間にハワイに再訪する可能性が非常に高い」と回答した。
しかし、ハワイの主要市場の一部では、再訪の可能性が非常に高いと回答した人の割合が低下している。
ハワイの最大のマーケットである米国西部からの旅行者のうち、「今後5年間に再訪する可能性が非常に高い」と回答した割合は、2022年第1四半期の調査結果より1%低下し、81.2%となった。
これは、少なくとも2016年以降で、最も低い数字である。
米国東部からの旅行者のうち、調査回答者の65.2%が「今後5年間に再訪する可能性が非常に高い」と答えている。
この割合は2022年第1四半期の66.6%から1.4%減少し、パンデミック開始を含む2020年第1四半期以降、最も低い数字となった。
パンデミック以降、海外市場ではトップとなっているカナダからの旅行者は、国内訪問者よりも大きな落ち込みを見せた。
「今後5年間に再訪する可能性がある」と答えたカナダからの訪問者の割合は66.4%に低下し、2022年第1四半期から8.3%低下した。
なお、日本、オセアニア、韓国、中国については、市場が回復していないため、同様のデータ比較は行われていない。
ハワイが国内旅行者とリピーターに依存していることを考えると、5年後にハワイに戻る北米の旅行者がこのように減少することは、ハワイ州の観光業績を圧迫する可能性がある。
DBEDTの統計によると、今年の第1四半期に飛行機でハワイに到着した旅行者は197万人を超え、その約93%が国内線による旅行者となっている。
また、第1四半期にハワイに到着した旅行者のうち、72.6%がリピーターであったという。
「ハワイを再訪しない理由」
●米国西部からの旅行者
- 高すぎる
- 価値が乏しい
- 新しいところへ行きたい
- 混雑しすぎている/渋滞
- 商業化されすぎている/開発されすぎている
●米国東部からの旅行者
- 高すぎる
- フライトが長すぎる
- 新しい場所に行きたい
- 価値が乏しい
- 5年後に再訪するのは早すぎる
●カナダからの旅行者
- 高すぎる
- 新しいところへ行きたい
- 価値が乏しい
- フライトが長すぎる
- 商業化されすぎている/開発されすぎている
出典:DBEDT、ハワイ州観光局(HTA)
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.14)