多くのレストランが苦境に陥っているとKHON2が伝えている。
インフレによって材料費や輸送費が高騰し、人件費も上がり続けている中で、長い間営業を続けていたカネオヘのある小さなレストランは、閉店を余儀なくされたという。
「ディーンズ・ドライブ・イン」の照り焼きビーフステーキとアヒ・ケーキは人気メニューだが、これを味わえる日はもう長くない。
オーナーのディーン・ミシマさんによると、コスト的に営業を続けるのは無理だという。
「閉店を決めることは難しい決断でしたが、紙類、肉類、魚類などのコストが高くなりすぎていて、営業を続けることができないのです。とにかく高くなっています」
レストランは、パンデミックで打撃を受けた後、昨年は水害にも遭ったという。それを機に改装をしたが、人手が確保できず、再開していない状態だ。
そして、今回のインフレによるコスト高で閉店を決め、7月10日が最終営業日となる。
「うちのように小さな家族経営のレストランでは、どこでも同じ状況だと思います。みんな同じ問題を抱えているのです」
しかし、苦しい状況にいるのは家族経営の店だけではなく、大手フランチャイズに加盟している店でも同様だ。
フライドチキン専門チェーン店「ライジング・ケイン」のアリ・ウービック氏は、「鶏肉の値段が30%くらい値上がりしています。食材コストの上昇は13%ほどですが、まだ上がり続けています」
同店では価格の値上げを検討しているという。
「昨年10月から12月までの間に2〜3%値上げしました。今度は3〜4%を考えています。多くの大手チェーン店も同じでしょう」
ウービック氏は、1年以内の2回にわたる値上げについて、前例がないことだが、仕方のない措置だという。
いつかインフレが終わって物価が下がったら価格を下げるとしているが、その「いつか」は見えていない状況だ。
小さなレストランには、その「いつか」が来るまで持ちこたえるだけの体力がないのが現状だ。
ミシマさんは、「17年間レストランを切り盛りしてきて、多くのお客様に愛され、家族の一員のようでした。良い思い出をもらいました」とコメントしている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.14)