ハワイガス社の職員によるストライキが2週目に入り、天然ガス利用店舗の中には午後から休業を余儀なくされるところが出ているとハワイ・ニュース・ナウが報じている。
ハワイ島コナ地区では、約10軒のレストランが調理業務を一時的に停止しているという。ハワイガスは10日(土)、声明にて、「ビッグアイランドは、間違いなく一時的なリソースの優先順位が高く、島内の他のガスプロバイダーと協力して、顧客への補充を行っている」と述べている。
ハワイガスの従業員200人以上が、労働組合「ローカル996」として約30%の賃上げを求めてストライキに突入してから、8日目を迎えている。ハワイガスによると、オアフ島とハワイ島の拠点ヤードで、一部のピケ隊がトラックをブロックしているという。同社は、労働組合のストライキの権利を尊重するが、最終的にビジネスに損害を与えるこの戦術をやめるよう、従業員に強く求めている。
天然ガスを利用しているレストランで一時休業が発生しているだけでなく、フォークリフトの燃料にプロパンガスが使われていることから、工業地帯にも影響が出ている。シップマン工業地区の「ミランダ・カントリー・ストア」のオペレーション・マネージャー、ダミアン・デメロ・ジュニア氏は、「私たちのビジネスにとって、コンテナから製品を降ろし、運搬し、荷物を積むことは不可欠なことだ」とコメントしている。
ヒロ地区でプロパンガスを販売しているカイ・ストアのポール・カイ氏は、「私にできることは、プロパンガスは現在使用できないことを伝えることだけだ」と、労使が早く合意に達することを願っていると述べた。
10日(土)、組合員がヒロ施設からのタンカーをブロックしているというハワイガスの主張に対し、同組合はタンカーが使える別のゲートがあり、ガス出荷の遅れは交渉戦術であるとして反論している。
ハワイガスはこれを否定し、現在、従業員を減らして会社を運営しており、顧客と地域社会の理解に感謝を述べた。また、早ければ今週末にも組合と会談し、残りの懸案事項を解決する用意があるとし、できるだけ早く従業員を復帰させることを願っていると述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.12)