ボルチモアに拠点を置く民間慈善団体のアニー・E・ケイシー財団が発表する「キッズ・カウント・データブック」の最新版によると、ハワイの子どもたちの経済的な幸福度は全米44位であることがわかったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
低順位の理由として、ハワイの養育費やプリスクールの費用が挙げられている。同データブックでは、「ハワイの幼児向け保育所の平均費用は1万3919ドルで、同州の夫婦の中央所得の12%、シングルマザーの中央所得の35%に相当する。現在のハワイ大学マノア校の年間授業料1万1304ドルよりも高額となっている」とし、親が自宅近くに保育所の空きを見つけても、その費用を払えないことが多いと指摘している。
1990年以来、同データブックは、経済的な幸福、教育、健康、家庭や地域社会の要因の4つの分野に焦点をあて、子どもと家庭の状況を州ごとに順位付けしている。2023年のレポートでは、ハワイは経済的幸福のカテゴリーでは最下位に近い順位だったが、教育では19位、健康では13位、家族と地域社会の要因では8位となった。
これらの指標を総合すると、2023年の子どもの幸福度全体では、ハワイは25位と中位に位置しているが、昨年の22位からは下がった結果となった。
シルビア・ルーク副知事は、州の新しいプリスクール構想「レディケイキ」が今後10年間で段階的に展開されることで、何千もの家庭の経済状況が大きく変化し始めると予想している。レディケイキは、ハワイの3歳児と4歳児全員が就学できるようにするもので、無料の公立就学前教育と私立就学前教育に対する州の補助の拡充が含まれる。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.12)