木のスティックを刺したホットドッグ用のウィンナーに、ほんのり甘い衣をつけて油で揚げたアメリカンドッグは、日本のお祭りの屋台でも必ず見かける大人気商品だ。
アメリカ国内でも、お祭りやカーニバルで人気で、テキサス州ダラスで毎年秋に行われるステートフェアでは60万本が売られるという。
(※訳注:アメリカではコーンドッグ “corn dog” と呼ばれ、アメリカンドッグという言葉は使われない。)
日本では、衣には小麦粉やホットケーキミックスなどを用いるが、アメリカでは、トウモロコシ(コーン)から作られた粉が多く使われている。
このコーンドッグの生みの親は、スタンレー・S・ジェンキンスさんで、ニューヨーク州バッファローで1927年7月4日(アメリカ独立記念日)に発明したと言われている、とフォックス・ニュースが伝えている。
翌5日に、ジェンキンスさんによって、アメリカ連邦特許商標庁に特許申請が行われているという。
ただし、その時に申請されたのはコーンドッグ自体ではなく、「ウィンナーや茹で卵、バナナなどを串に刺して膨らし粉の衣をつけて植物油で揚げたもの」となっており、串を固定して揚げる機械の図面も申請書類に添付されている。
コンセプトは「クリーンでそのまま食べられ、美味しいもの」となっている。
手を汚さずに全部食べられるというのが売りだったようだ。
2年後の1929年にジェンキンスさんは特許を取得しているが、存命中にコーンドッグやその機械を販売したという記録は残っていない。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.10)
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