今年4月に州議会は、ある法案を可決した。一定の犯罪を犯して逮捕された者に対し、保釈金なしで勾留を免除するというものだ。
対象となるのは、非暴力のC級犯罪、および、器物破損や万引き、窃盗などの軽微な犯罪だが、可決された法案はデービッド・イゲ知事に提出されており、署名されて法律となるか、あるいは棄却されるかが今大きな争点になっている。
その期限が6月25日と迫っている中、4人の市長が6月8日(水曜日)、知事に対して法案を破棄するよう求めたとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
最近では、一般市民の間でもこの問題に関する議論が交わされている。
法案を提出したスコット・マタヨシ州議員も、今では反対派に回っている。
「議会で審議している際には警察関係者は関与していませんでしたが、今は反対しているということで、私も立場を変え、知事には破棄をするよう望んでいます。もし、市長たちが審議の最中に反対の意見表明をし、懸念を発表してくれていたら、法案は違ったものになっていたかもしれません。しかし、遅すぎるということはありません。反対を表明してくれてよかったと思っています」
法案の目的は、保釈金を支払えないために留置されている無害な人々の状況を改善することにあったと述べている。
一方、反対派は「釈放されるための無料チケット」だとして、犯罪の増加を懸念している。
州の警察官で作られている団体も反対を表明している。
マタヨシ議員は、「州議会では法案に対する一般公聴会を開催しています。法案への反対意見を聞く場でもあります。もし公聴会で意見を提出していないなら、現在声を上げていることは喜ばしいことだと思います。しかし、次の機会には、公聴会で意見を述べてもらいたいと思います」とコメントしている。
6月25日の期限までにどのような決断をするか、イゲ知事は立場を明らかにしていない。
シェアする
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.8)