1日(木)、デンマークの2つの島を結ぶ橋に大量のジャガイモが散乱しているのが見つかり、57歳のトラック運転手が警察に拘束されたとAP通信が伝えている。
警察の広報担当官によると、ジャガイモの散乱事件が起きたのはデンマークの首都コペンハーゲンがあるシェラン島とデンマーク第3の都市オーデンセのあるフュン島を結ぶストーアベルト橋で、まず午前6時35分に橋の西方面行きでジャガイモが道路に散乱しているのが発見された。その後ほどなくして、東方面行きでも同様の事態が起きたという。
この事件で、ジャガイモを運搬していた57歳のトラック運転手が、不注意により命への危険を引き起こした容疑で警察に拘束された。警察は、この事件を「奇妙である」とし、事故と故意の両面で調査を進めている。
警察は、ジャガイモで道路が滑りやすくなっているとし、ドライバーにゆっくり運転するように促した。デンマーク道路局長によると、約18キロのストーアベルト橋とトンネルの両側で、渋滞が報告された。
ユトランド半島にあるストーアベルト橋の近くに位置するコリングという町の近くでも、道路にジャガイモが落ちているという3件目の事件が報告されている。
デンマークの公共放送局DRは、ジャガイモの散乱事件が、デンマーク議会が重い荷物を運ぶディーゼルトラックに課税する法律を可決したのと同じ日に起こったことを指摘した。2025年以降、3.5トン以上のガソリンおよびディーゼル車の運転手には、走行距離1キロメートルあたり1.3クローネ(約26円)の税金が課せられることになる。
この数週間、トラック運転手たちは、この課税によって自分たちの生活が維持できなくなると主張し、国中の高速道路や幹線道路を平和的に封鎖した。デンマーク議会では、ガソリンやディーゼルを燃料とするトラックを使い続けることは環境的に持続不可能であるため、課税は不可欠であるとする意見が多数を占めている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.2)