今日から6月、ハワイを含む太平洋中部地域ではハリケーン・シーズンの到来となった。
自治体関係者は準備の重要性を強調しているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
今年の予想では、サイクロンの活動は平均より少ないとされており、2つから4ほど発生すると見られているものの、問題は数ではなくその規模だ。
大きなハリケーンがたった一つでも直撃すれば、甚大な被害を受けることになる。
今年は特に、世界的なサプライチェーンの問題で、必要な物資がいつでも容易に手に入れられるわけではないため、行政側は早めの準備を呼びかけている。
ハリケーンが直撃して大きな被害が出て、すぐに救援物資が手に入らない場合を懸念しているという。
また、緊急時に救援物資が運び込まれるであろうホノルル港と空港は、強風や高波の被害を受けやすく、港の再開には19日間以上、空港の再開は14日前後かかることが予想されている。
これらを踏まえ、各家庭で準備する緊急避難キットには、2週間分の食料や水の備蓄が推奨されている。
ハワイにとって危機一髪の出来事だった、2020年のハリケーン・ダグラスのことを覚えている人も多いだろう。
ダグラスは、カテゴリー4の大きなハリケーンとなってハワイ上空を通過する予報だったが、幸いにも数十マイル離れたところを通過し、被害を免れた。
今年は、ハリケーン・イヴァの被害からちょうど40年を迎える年でもある。
1982年、カテゴリー1と比較的小さなハリケーンだったが、カウアイ島を直撃して1人が亡くなり、2億5千万ドルの被害をもたらした。
その10年後の1992年には、カテゴリー4の大型ハリケーン・イニキが再びカウアイ島を直撃して、6人が亡くなり、10億ドル以上の被害があった。
ハリケーン・シーズンは6月1日から11月30日までだ。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.1)