ハワイ観光業は順調に回復
専門家も驚くほどのスピードでハワイの観光業は復活の兆しを見せているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
ハワイ州では今年の観光客数は660万人に達すると予想しており、これはコロナ前の2019年の数値の64%にあたる。
ハワイ州観光局の代表であるジョン・デ・フライス氏によると、このような急速な回復は予想していなかったとしているが、おそらくコロナ禍中にハワイに行きたいという気持ちが高まったこと、各航空会社が増便をしたことを理由として挙げている。
「去年の今頃は誰一人ハワイを訪れないような状況だったが、今では予想を遥かに超えた数の観光客がアメリカ本土から訪れている」
ハワイ州政府はアメリカ本土からの観光客に関しては年内に元どおりに回復すると見ている一方、日本を含めた海外からの観光客についてはまだまだ時間がかかりそうだという。
現時点では海外からの観光客数は5%増加しただけだ。
デ・フライス氏は「日本からの観光客はおそらく年内には復活しないだろうと思われる。理由は日本の厳格な隔離政策だ。日本からハワイにやってきて平均5日間を過ごすが、帰国して14日間隔離させられるのであれば、やってくる意味がなくなってしまう」という。
海外からの観光客も含めて全体としてコロナ以前のレベルに数が戻るのはおそらく2024年になるだろうと予想されている。
そんな状況の中、観光局では今週から新しいキャンペーンを開始する予定だ。
「マラマ・ハワイ」と銘打ったこのキャンペーンは、ハワイへやっていくる観光客に地元の非営利団体でボランティアをしてもらってハワイを味わってもらうというものだ。
意識の高い人々を対象にしたこのキャンペーンは、ハワイの地域社会の活動に参加してもらい(観光客向けではない)本当のハワイを経験して真のハワイの価値を知ってもらおうという目的を持っている。
「ハワイというブランドを推し進めるために、この分野は成長していくと期待している」とデ・フライス氏は述べている。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2021.05.27)
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