米国海洋気象庁(NOAA)では、エルニーニョ現象が発生し、太平洋の海水温が上昇したため、ハワイを含む中部太平洋では、今年のハリケーンシーズンはほぼ平年並みかそれ以上になると予測しているとハワイ・ニュース・ナウが報じている。
中部太平洋のハリケーンシーズンは、6月初旬に始まり、11月末まで続く。
中央太平洋ハリケーンセンターのクリス・ブレンチェリー所長は25日(木)の記者会見で、中央太平洋流域ではハリケーンシーズンの間に4〜7個の熱帯低気圧の発生が予想されると述べた。この数字には、熱帯低気圧だけでなく、熱帯暴風雨、ハリケーンが含まれる。しかし、実際にハワイに影響を与える熱帯低気圧の数については何も語られていない。
ブレンチェリー氏は、「過去の数シーズンを見てみると、かなりの年数、非常に静かだったことがわかる」とし、今年は中央太平洋で通常より厳しいシーズンになる可能性が50%だと語った。
一方、エルニーニョ現象への移行はすでに始まっているという。エルニーニョ現象は海水温の上昇を意味し、太平洋のハリケーン・シーズンがより活発になることを意味することが多い。ブレンチェリー氏は、「赤道直下ではすでに気温が上昇しており、モデリングに多くの一致が見られる」と述べている。
記者会見では、ジョシュ・グリーン知事も、住民に対して、今からハリケーンシーズンに向けての準備を始めるよう促した。パンデミックの影響が医療制度に残り、サービス不足が懸念される今、備えはさらに重要であると強調。「真正面から襲いかかる深刻な嵐は、信じられないほどのダメージを与える可能性がある」と述べた。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.5.26)