このままでは今後、日本のテレビでハワイ特番が観られなくなるかも。そんな事態に直面しているのをご存じだろうか。
日本の芸能人がハワイを訪れて行うロケ番組は、夏や冬に特番が組まれるほど人気。その多くは日本からハワイへ撮影クルーが訪れて収録を行うが、その際スタッフは「撮影クルー用ビザ免除プログラム」なるものを特別に受けて入国している。撮影クルーは観光ではないため「ビザウェーバー」での入国は認められない。本来であれば米国内で仕事をするためのビザを取得しなければならないが、目的を「日本でオンエアされるテレビやコマーシャルの撮影のため」と限定し、「現地技術者を必ず雇用するという」条件で、スタッフは煩雑な手続きをすることなく入国できていたのだ。それが突如3月11日に廃止されてしまったというのである。
過去20年以上に渡り、この手続きのバックアップを行ってきたのがハワイ インターナショナルフィルム協会(HIFA)。外国人撮影クルーの入国手続きを簡易化し、速やかにするための仲介や代行業務手助けを行っている非営利団体だ。取り決めがこのまま廃止されてしまうと、今後撮影の際にはアメリカ大使館を通してビザ申請を行い、書類審査、インタビューなどを経て承認、とかなりの時間を要すことになる。これではテレビ局は番組収録に二の足を踏みかねない。撮影を伴うものすべてなのでテレビのほか映画、テレビコマーシャルやアーティストのプロモーションビデオも消滅の危機を迎えてしまっている。現在、HIFAでは請願書へのサインを求めており、ぜひ、ご協力をと訴えている。HIFAの請願書はこちら
(日刊サン 2020.5.26)