国土安全保障省の捜査官とホノルル警察が協力して不法カジノ摘発に力を注いでいるとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
過去2カ月間に、2件の殺人事件の他、発砲事件や強盗などが起きるなど、不法カジノに関連する凶悪犯罪が増加していることを受けての対応だ。
不法カジノ摘発は頻繁に行われているにもかかわらず、これらの凶悪犯罪が起こっていることに、警察は懸念を示している。
ホノルル警察の担当者ポール・オカモト警部は、「不法カジノの従業員は、摘発されてもすぐに保釈されて、数日後にはまたカジノを再開します。本当に頭の痛い問題です」と述べている。
国土安全保障省のジョン・トボン捜査官は、これらの犯罪に連邦罪を適用しようと、ホノルル警察と協力しているという。
「連邦犯罪であるマネーロンダリング(資金洗浄)罪を適用できれば、連邦法違反で非常に重い罪に問うことができます」
州議会では最近、不法カジノ関連罪を「軽微な罪」から「重罪」へと変更する法案を可決したばかりで、この法案は知事の署名(法制化)を待っている状態だ。
トボン捜査官によると、連邦没収法を適用できる可能性もあるという。
ホノルル市検察官のスティーブ・アルム氏は、不法カジノが行われる建物の所有者に対して最高1年までアクセスを禁止することができる、迷惑軽減罪の適用を考えていると述べた。
トボン捜査官は、「不法カジノでは、多くの犯罪ビジネスが取り引きされ、拳銃や麻薬などの売り買いの場所なのです」ともコメントしている。
ハワイでは数十年前からギャンブル(不法カジノ)が行われているが、最近では凶悪犯罪の温床となってきている。
オカモト警部は、「今ここで行われているのはただのギャンブルではないのです。麻薬密売や人身売買などが行われています。この問題の解決には多方面からの包括的なアプローチが必要です」と述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.5.25)