カリフォルニア州ロサンゼルス市議会は22日(火)、ロサンゼルス警察署(LAPD)が使用する「ロボット犬」を承認したとザ・ヒルが伝えている。
市民からの批判があったにもかかわらず、市議会は8対4で「四足歩行型無人地上走行車」の寄贈を承認した。市議会のサイトによると、27万7917ドル相当のこのロボットは、LAPDを支援することを目的とした非営利団体であるロサンゼルス・ポリス・ファウンデーションから贈られたもの。ロボット工学の設計会社であるボストン・ダイナミクス社が製造している。
委員会に対し電話でパブリックコメントを求めた地元住民の一人は、「あなた方がパブリックコメントを受けたことは、明らかにパフォーマンスだ。圧倒的なパブリックコメントに耳を傾けた後、反対の投票をする。ニューヨーク市とサンフランシスコ市はすでにこのロボット犬を拒否している。ロス市警に軍事兵器は必要ない」と語った。
LA市議会のヒューゴ・ソト=マルティネス氏は、「このプロジェクトは、単に寄贈を受けただけだと思われているが、実際には、警察と監視の境界を拡大するものである」と述べた。
申請書によると、今回寄贈されるロボットは、警察官よりも先に危険性の高い事件に投入できるため、警察官の安全性を高めることを目的としているという。しかし、反対派は、有色人種のコミュニティに対して不公平に使用される可能性があると主張している。
ニューヨーク市警は2021年に同様の技術を展開し、その後反発を受けて使用を取りやめた。先月にはロボット犬が再登場したと報じられている。
ニューヨーク市消防局は昨年、捜索救助任務を支援するためにロボット犬を使用するよう動いた。サンフランシスコも昨年、警察ロボットに殺傷力を行使させる計画を中止している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.5.24)