ハワイ州観光局が4月の宿泊実態報告書を発表したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
報告書によると、イースターや春休みを利用してハワイを訪れたのは、主にアメリカ本土からの観光客で、パンデミック前の水準に達したという。
ホテル宿泊料金の平均は1泊あたり371ドル(およそ47,000円)に達した。
島別では、オアフ島で259ドル、マウイ島で610ドル、ハワイ島で429ドル、カウアイ島で381ドルとなった。
4月のホテル稼働率は76.2%で、パンデミック前の2019年から1.7%下落となったが、宿泊料金は2019年と比べて36%上昇したという。
平均宿泊料金の大幅な上昇により、ホテルの1部屋あたりの収益は2019年と比べて33%上昇した。
サーフジャック・ホテルのジェネラル・マネージャー、リネッテ・イーストマン氏は、「これまでで最高の4月を迎えました。稼働率は87%で平均宿泊料は200ドルを超えました。ホテル内のレストランの収益は、パンデミック前とほとんど同様となりました。4月はハワイのどのホテルも好調だったと思います」と述べている。
実際、州内どの島においてもホテルの収益の上昇が見られ、ホテル全体の売り上げは4億7,100ドルに達し、2019年4月と比較しておよそ37%増加している。
旅行業コンサルタントのキース・ヴィエイラ氏は、「消費力の高い層に対してマーケティング活動をした結果だと思います。インターネットで直接予約するので手数料がかかりません。また、ウクライナで起こっている残念な状況のために、ヨーロッパへ行く人も少なくなりました。クルーズも始まったばかりです」と好調の原因を分析している。
今後の見通しについては、「夏頃までに日本からの客足が回復することを期待しています。日本はハワイにおいて最大の海外マーケットです。日本人がハワイ旅行を再開すれば、ホテル需要はさらに高まるでしょう」と述べている。
デービッド・イゲ知事をはじめとする代表団は、5月9日から13日にかけて日本を訪問し、岸田文雄首相と会談している。
日本政府は、1日あたりの入国者制限数を1万人から2万人に倍増したばかりだ。
ハワイ州観光局の代表であるジョン・デ・フライス氏は、「日本政府による旅行規制が徐々に緩和されてきていますので、日本人観光客がもうすぐ戻ってくると予想しています。日本航空と全日空は、夏と冬の航空輸送のキャパシティについての発表を数週間のうちに行う予定だと聞いています」と述べている。
シェアする
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.5.24)