【ハワイニュース】コンベンションセンター雨漏対策予算6,400万ドルを議会が否決
州議会は、コンベンションセンターの屋上テラスデッキの雨漏り対策工事の予算6,400万ドルの要求を否決した、とホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
非常に長い期間にわたって、コンベンションセンターの屋上テラスデッキから浸水していた雨水が、建物の他の部分にも浸み出しており、センター内に大きな雨漏り被害が出ている。
今では壁のひび割れや鉄錆などが見られるようになり、コンクリートからはカルシウムが溶出してきているという。
コンベンションセンターを管轄しているハワイ州観光局は州議会に対し、この状態を解決する工事のために5,400万ドルを予算として要求していた。
また、屋上テラスの50%をカバーするための日除け設置費用としてさらに1,000万ドルも求めていた。
この日除けは、屋上テラスを涼しくしてより多くの利用を可能にするとともに、悪天候の場合でもテントを使わずに利用できるようにするためだという。
ハワイ州観光局の事務方トップのキース・リーガン氏によると、1,500万ドルあれば、屋上テラス部分の床材と植物を取り除き、雨漏りを防止するための塗料を塗布する暫定措置が可能だが、さらに貴重な収入源である屋上テラスでのイベントを開催することができなくなるという。
しかし、この工事の効果は3年から5年はもつと予想され、その間は、大雨が降るたびに応急処置に費用がかかるという現在のサイクルは止むであろうという。
コンベンションセンターのジェネラル・マネージャーであるテリー・オートン氏は4月に行われた予算委員会で、昨年12月と今年1月の大雨による雨漏りの修理のためにすでに396,000ドルが支出されており、およそ10部屋の会議室が被害を受けたと述べている。
雨漏りを止めるための抜本的な対策がなされない限り、大雨のたびに平均20万ドルの修理費用がかかると予想されているという。
また、イベント企画会社からは雨漏りについての問い合わせがあり、イベント会場としてのセンターの評価の下落にもつながると述べている。
リーガン氏によると、雨漏りの恒久的修理費用は、今後も毎年上昇することが予測されるという。
また、センターは、卒業式や地元住民のスポーツイベントとして利用されているだけでなく、緊急事態の避難場所としても機能しており、施設の存続は重要なものだと主張している。
ハワイ・コンベンションセンターは1998年に建設されてすでに24年が経過している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.5.23)