米国の最高諜報機関(CIA)が、ウクライナ戦争に反対するロシア人にアピールするため、ロシアで好まれているソーシャルメディア「Telegram」を利用して、最新のリクルート活動を開始したようだとフォックス・ニュースが伝えている。
CIAは、15日(月)の夜、Telegramだけでなく、YouTube、Twitter、Facebookにロシア語で募集動画を投稿した。
「CIAはロシアの真実を求めており、私たちはそれを知っていて情報提供してくれる信頼のおける人物を探している。あなたの情報は、あなたが思っている以上に貴重な可能性がある」
CIAは昨年、ウクライナ戦争とプーチン大統領に幻滅したロシア市民に、ソーシャルメディアキャンペーンを展開して訴えた際にも、同様の措置を取った。昨年のキャンペーンは、フォックス・ニュースに「実りあるものだった」と説明されている。しかし、CIAは今回、さらに一歩踏み込んで、「CIAへの安全な連絡方法(Securely Contacting CIA)」と題したTelegramチャンネルを作成した。
CIAは、今回はロシア社会のさらに多数の部門で情報を得ようとしている。
動画の中で、「あなたは軍人だろうか? 諜報、外交、科学、ハイテクの分野で働いているのか、あるいはそのような人たちと取引しているのだろうか?
ロシア連邦の経済やトップリーダーに関する情報を持っている方は、ぜひ連絡を」とアピールしている。
「なぜ私はCIAと接触したのか:私の決断」と題された動画は、CIAと接触する決断をした架空のロシア人を描き、CIAと安全に接触する方法を詳しく説明している。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は16日(火)、ロシアのメディアに対し、すでに5200人以上が加入しているCIAのTelegramチャンネルは、「応募者を追跡するための非常に便利なリソース」であると述べた。
しかしCIAは、個人が「追跡不可能なサービス(Tor hidden services)」を通じてCIAに安全に連絡できると主張し、その方法を説明するリンクを提供した。さらにCIAは、個人がCIAにコンタクトを取った後の忍耐を強く求めている。
「どうか我慢して欲しい。あなたの勇気に感謝する」「我々は、適切な対応をするために、提出された文書を慎重に検討し、同時にあなたの安全を確保する」
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写真:Piotr Swat / Shutterstock.com
(日刊サン 2023.5.17)