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【ハワイニュース】ハワイの不法薬物事情について関係者が懸念

アメリカ合衆国では2021年、不法薬物の過剰摂取による死亡者数が史上最多となり、107,000人以上が薬物の過剰摂取で亡くなっているとKHON2が伝えている。

この傾向はハワイにも押し寄せているという。

州における不法薬物の過剰摂取は2015年から37%の伸びを示しており、当局は不法薬物の乱用について懸念している。

薬物売買の取り締まり担当官、ギャリー・ヤブタ氏は、「犯罪捜査に43年間携わっていますが、不法薬物問題は今が最悪の状態です」と述べている。

昨年5月、コルト・ブレナンさんが薬物の過剰摂取で亡くなっており、検死報告書では、体内からフェンタニル(麻酔用鎮痛剤:合成オピオイド)とメタムフェタミン(覚醒剤)が検出されたとされている。

ヤブタ氏によると、この二つの薬物を摂取するケースが増加しているという。

「薬物常用者の多くは、日中に覚醒剤を使って興奮状態になり、夜寝るときに麻酔用鎮痛剤を注射して気分を落ち着かせるのです。この組み合わせが増加しているのですが、この二つを同時に摂取すると特別に『ハイ』な状態になるとされています」

この「ハイ」な状態は非常に危険だという。

「二つを同時摂取して病院に搬送されても、麻酔用鎮痛剤の過剰摂取への対応は可能ですが、覚醒剤の過剰摂取に対しては医者は施しようがないからです」

薬物コントロール・センターの発表によると、ハワイで2021年、覚醒剤の過剰摂取による死亡者は168人、麻酔用鎮痛剤での死亡は81人だという。

これらの薬物は、主にメキシコ人麻薬グループ(メキシカン・カルテル)によってアメリカ国内に小包、航空便、船荷として持ち込まれ、そこから販売人によって各方面へ流通する。

「子供たちは、オンラインやソーシャルメディアを通じて薬物に興味を持ってしまいます。ハワイ島では、コカインを使おうとした14歳の少女が麻酔用鎮痛剤を使用してしまい、亡くなっています」

昨今のこういった状況を踏まえて、保護者は、子供と共に薬物使用の危険性についてしっかりとした知識を持つことが推奨されている。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2022.5.17)

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