ホノルル市、短期滞在型ホームレスシェルターを開設 ワヒアワ
ホノルル市が今週、ワヒアワ地区のウィットモア・ビレッジに2軒目の短期滞在型ホームレスシェルターを開設した。非営利団体のプロジェクトHONUが、シェルターに収容された人々に対して24時間体制のケアを提供している。ウィットモア・ビレッジのシェルターは、1軒目のキーヒ・ラグーン・シェルターと合わせて使用されており、ホームレスの人々の社会復帰、一般住宅への住み替えなどを手助けしている。
ホノルル住宅ホームレス局長のアントン・クラッキー氏によると、他のシェルターは大抵の場合最大収容人数をオーバーしているため、シェルターを必要としている人々全てを受け入れることができないという。HONUのシェルターサービスは、その穴を埋める形で役立っている。クラッキー氏は「コロナ禍が利用可能なシェルター数に深刻な影響を与えた」としている。1月のオアフ島でのシェルター収容人数はコロナ禍以前より433人少なかったという。そのうち19人が一般住居に住み替えたが、残りの人々はホームレスに戻った。
今年に入り、HONUのキーヒ・ラグーン・シェルターには300人以上の人々が収容されたが、うち169人が長期シェルター、治療センター、一般住宅などのより恒久的な場所に移動した。HONUは医療から職業訓練までさまざまなサービスを提供しているが、キーヒ・ラグーンでは、収容された人々に1回の投与で済むジョンソン&ジョンソン社製ワクチンの接種も提供している。
クラッキー氏は「HONUの取り組みは市のホームレス戦略のほんの一部でしかない」と強調し、次のように述べた。
「現在我々はCORE(Crisis、Outreach、Response and Engagement)に取り組んでいる。ホームレス問題に対処するため、警察ではなくソーシャル・サービス・プロバイダーを取り入れる予定で、9月までに実施できる見込みだ。また、社会福祉やシェルターのスペースを提供しながらホームレスの野営地を一掃する一方で、より地域住民に頼った解決策を模索している。単一のプログラムが特効薬になることはなく、解決策を機能させるには地域住民の承認が必要になる」
(日刊サン 2021.05.14)
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