超レアなベンツのオークションに参加するために、世界中の超富豪のカーコレクターたちが秘密裏に美術館に集まったという噂があると、フォックス・ニュースが伝えている。
オークションは、ドイツのシュツットガルト市にあるメルセデス・ベンツ美術館で5月6日に行われ、1億4,200万ドル(およそ184億円)で車を落札した人物がいるといわれている。
車は、メルセデス・ベンツ300SLRウーレンハウト・クーペで、1956年のレースのためにたった2台製造されたうちの1台だという。
これは300SLRロードスターのハードトップ版だが、300SLRロードスターは、前年1955年に行われたル・マン24時間レースで事故を起こし、観客84人が死亡している。
メルセデス・ベンツは、この事故の後、公式レースへの参加を行なっていない。
かくして、この2台のレースカーは一度もレースに参加することなく、販売もされないまま保管され、幻の車となった。
ニックネームは、開発チーム主任の名前をとって「ルドルフ・ウーレンハウト」。
ベンツ社の広報担当者によると、たびたびこの車を購入したいというリクエストを受けていたというが、今回のオークションと販売については確認できていない。
もしこの話が本当なら、車の価格として最高記録を樹立したことになる。
2018年に、ウェザー・テック社の創立者デービッド・マクニール氏が、1963年製造のフェラーリ250GTOを個人売買で購入したとされている価格は推定7,000万ドル(およそ90億円)、同年サザビーズのオークションに出品された1962年フェラーリ250GTOの落札価格は4,840万ドル(およそ63億円)で、今回の価格はそれらを大きく上回っている。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.5.13)
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