海面上昇に関するハワイ大学の新しい研究によると、今から7年後、ハナウマ湾の砂浜の90%近くが水没している可能性があることがわかったとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
ハワイ大学マノア校ハワイ海洋生物学研究所(HIMB)の研究者らは、ハナウマ湾を5年間観察し、2030年の満潮時には、砂浜の88%が水没するという予測を導き出した。HIMBサンゴ礁生態学研究員のクウレイ・ロジャーズ氏は、「ハワイは、気候変動の影響を最も懸念し、対策を講じる必要がある州だ」と述べている。
ハナウマ湾は、パンデミックによる9カ月間の閉鎖を経て再開して以来、週に2回閉鎖をしている。また、ホノルル市は予約システムを導入し、1日の収容人数を以前のほぼ半分の1400人にまで減らしている。
HIMBのサンゴ礁生態学の大学院生、アンドリュー・グラハム氏によると、昨年は夏の間、キングタイドと呼ばれる大きな満潮が起こった日が6日もあったという。近い将来、こうした高潮がある日は、ビーチの収容面積を削ることになるだろうと、グラハム氏は指摘する。「もし、そういった日に閉鎖しないのであれば、来場者数を減らしたり、芝生の上に人を移したりすることになるだろう」
ホノルル市公園及びレクリエーション局の広報担当者であるネイサン・セロータ氏は、市は地域の保全と文化・レクリエーション利用の維持のバランスを考え続けていると述べた。すでにシーマットレスの使用や他のコミュニティでの修復プロジェクトを始めており、また長期的な解決策にも取り組んでいるという。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.5.11)