ハワイ初で最大のソーラー発電および蓄電プロジェクトにより、ハワイ島住民の電気料金が削減される見込みだとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
「ハワイアンエレクトリック」社(HECO)によると、「AESコーポレーション」が手掛けるハワイ島のワイコロア・ソーラー+ストレージ・プロジェクトが稼働を開始し、低コストの再生可能エネルギーを送電網に供給しており、これによってハワイ島の顧客は6月から毎月約5ドルのコスト削減が期待できるという。
この30メガワットのプロジェクトは、120メガワット時間のリチウムイオン蓄電池システムによって支えられており、約1万4000世帯分の電力を供給することが可能となっている。
HECOの社長兼CEOであるシェリー・キムラ氏は、このプロジェクトがハワイ島に複数の利点をもたらしていると言及。「再生可能な資源を増やすことで、輸入石油への依存を減らし、電気料金を安定させることで、島のコミュニティをより自立させることが可能となる。このプロジェクトは、蓄電池と高度な制御により、必要な時にエネルギーを供給することで、システムの信頼性を向上させる」と述べている。
25年間の電力購入契約に基づき、AESはHECOに1キロワット時あたり9セントでエネルギーを販売することになるが、この金額は州内のエネルギー料金の中でも最も安い部類に入る。昨年の初期見積もりでは、ハワイ島の顧客の節約額は月2ドルとされていたが、現在の燃料費を考慮し、月5ドルに上方修正された。
AESが2021年4月に着工したこのプロジェクトは、南コハラのクイーン・カアフマヌ・ハイウェイから約7.5マイル(約12キロ)離れたワイコロア・ロード沿い300エーカーの敷地にある。
HECOによると、この新しいプロジェクトにより、ハワイ島のリニューアブル・ポートフォリオ・スタンダード(再生可能資源による発電の割合)が48%から54%に増加する見込みとなっている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.5.5)