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【ハワイニュース】州議会が保釈金システム改革法案を可決 市民からは反対の声

ハワイ州議会は今週ひとつの法案を可決した。

ある一定の犯罪で逮捕された人に対して、保釈金なしで勾留を免除するという法案だ。

対象となるのは、非暴力のC級犯罪、および、器物破損や万引き、窃盗などの軽微な犯罪だ。

これに対して、「これでは無料で拘置所から出られるということになる」と市民から反対の声が上がっているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。

元ホノルル警察副署長のジョン・マッカーシー氏は、「すでに一般市民は窃盗や盗難の常習犯の犠牲になっているのに、この法案が現実になれば、状況はさらに悪化するでしょう」と述べている。

同氏は警察官として45年間勤務したが、かなりの数の再犯を見てきたという。

「この法案で犯罪はかならず増加します。常習犯らに無料チケットをあげようとしているのですから。彼らは警察官に対して、『どうするつもりだ? 逮捕されたって、お前が事件の書類を書き終わる前に釈放されるんだから』とバカにするでしょう」

この法案の支持者は、拘置所の過密状態を緩和するためだと主張している。

下院議長のスコット・サイキ氏は、「たとえ保釈金なしで釈放されたとしても、犯罪者には責任があります。この法案に対して、公衆安全の面で懸念があることは承知していますが、釈放された人間を裁判所が監督することも求めています」と述べた。

しかし、マッカーシー氏は、警察官のモラルに大きな打撃となるのではないかと心配している。

「警察にとっては、保釈金なしですぐ釈放されるとなると、お手上げ状態です。せっかく逮捕しても結果はどうなるのか。一回の職務で同じ人間を何度も逮捕することになるかもしれないのです」

サイキ議員は、この法案によってオアフ島に新しい拘置所を建設する必要が減るという。

「拘置所や刑務所を建設するのは難しい問題です。新しい施設の建設案が持ち上がると、いつも場所の問題に直面します。施設の予算を立てる前に、まずこの問題を解決する必要が出てきます」

この法案に署名して法として成立させるのか、あるいは棄却するのか、知事の判断が待たれる。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2022.5.5)

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