ハワイ出雲大社 空にたなびく、 皐月の鯉の吹き流し
日本で5月5日は『こどもの日』です。もともとは『端午(たんご)の節句』で、男子の健やかな成長や幸せを祈って祝う節目の日でした。
1948年に5月5日は、「子どもの人格を重んじ、子どもの幸福をはかると共に、母に感謝をする」国民の祝日に制定されました。
節句の歴史は古く平安時代に遡りますが、鯉のぼりは江戸時代に武家で始まった風習だと伝えられています。また「江戸っ子は皐月の鯉の吹き流し」といわれるように、関東での風習で、関西ではなかったようです。
ハワイ出雲大社では一昨年から、鯉のぼりを横一列になびかせたところ大好評。大社で用意した鯉に、寄付されたものも加えて、大小10匹の鯉が元気よく空にたなびいています。
「去年の今頃はロックダウンで閑散としていましたので、通りがかりの方が鯉のぼりを見て明るい気持ちになった、勇気づけられたとの声をたくさんいただきました」と、禰宜の宮坂純さん。
ドローン撮影の時は気持ちの良い風でしたが、強い貿易風が吹くと、鯉たちがロープに絡まることもしばしば。その都度下ろして、姿を整えてあげる、なんて労も惜しまないのだそうです。感謝。
5月末まで飾られているので、当分ゆっくり見物できます。
境内ではハワイと日本の主食、タロイモとイネも育てられていました。
「4月に田植えをしました。秋にお米を収穫して、10月の感謝大祭の時に奉納します」
今は青々とした茎がすくすく成長中。おや、このビンの集団はナニ?
「ナニじゃなくてノニ(笑)、果実です。切ってビンに入れて、ひなたに出しておくと2~3ヶ月で発酵して、ドロドロのジャムのようになります。抗酸化作用のあるスーパーフードらしいんですが、腐った梅干しのような味です(苦笑)」
でも宮坂禰宜は毎日舐めていて、病気知らずなんだとか。カラフルなレイをかけられた狛犬も、アロハ~なお出迎えの出雲大社。開門中はいつでも参拝できます。
(取材・文 奧山夏実)
出雲大社ハワイ分院
215 North Kukui St.Honolulu
TEL 808-538-7778
Eメール [email protected]
ウェブサイト www.izumotaishahawaii.com
社務所受付時間(御守授与、祈願受付等)午前8時30分~午後4時00分まで
(日刊サン 2021.05.05)
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