オアフ島ウインドワードのカイルア・ロード沿いに、減速させることを目的として設置された横断歩道のスピードバンプについて、地元住民から騒音や家屋の振動などの苦情の声が上がっているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
地元住民のジョーダン・バーンズ氏の敷地境界線は、横断歩道から10フィート(約3メートル)も離れておらず、スピードを出した状態のトラックがスピードバンプにぶつかることで家屋が揺れることに悩まされているという。同氏は、「トラックが通過するのを家の中で感じることができる。振動は主に夜間に起こることが多い」と語った。
また、別の地元住民であるジャンヌ・レモン氏は、横断歩道のある交差点から4軒先に住んでいるが、「テレビを見ているとき、たとえば夜の7時から10時くらいになると、まるで雷のような大きな音が聞こえ、振動も感じる」と語る。また、ロン・ミントン氏は、「私の住んでいるところから1ブロック先まで聞こえる」と述べている。
州運輸局(HDOT)は昨年9月に安全策としてこのスピードバンプを導入したが、それ以来、バーンズ氏の自宅と庭に亀裂が入り、外の水道メーターが1カ月に2回も破裂したという。
HDOTが17日間にわたって騒音と振動の調査を行ったところ、最大で毎秒0.12インチ(約0.3センチ)の範囲の振動が確認された。米国全州道路交通運輸行政官協会が定めた、交通関連の地上振動の評価に関する基準(AASHTO R 8-96)に基づけば、この振動は漆喰壁の住宅用建物としては許容範囲内だ。しかし、バーンズ氏の住宅は築62年で、歴史的財産とみなされるため、しきい値は低くなるという。
一方、住民たちは、このスピードバンプによってドライバーが減速することはないと語っている。
交通局関係者は、2025年に予定していた停止信号の設置を、来年初旬に早めるつもりであると述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.5.4)