過密状態であるハワイの刑務所において、新型コロナウィルス感染からの保護を目的として、今年3月からすでに650人を超える受刑者が釈放されている。

4月30日に発表された報告書によると、3月2日から4月28日までの期間に刑務所人口は811人減少し、そのうち655人は、コロナ感染からの保護を目的として公的弁護人事務所が裁判所に申し立てを行い早期釈放された受刑者である。

公的弁護人事務所は1088件の早期釈放の申し立てを行なっており、655人が釈放されているということは、400件以上の釈放が却下されたということになる。

弁護人事務所が3月にコロナウィルスから受刑者を保護するために非暴力受刑者の早期釈放を求めた際に、ハワイ最高裁判所はそれぞれの案件についての迅速な事後調査を命令している。

報告書では、刑務所などの矯正施設での新型コロナ感染は現在見られないとしているが、公的弁護人事務所はさらなる受刑者の早期釈放を要求している。

4月24日の最高裁判所の命令では、矯正施設での人口はその施設が設計された予定人口を超えてはならないと述べたからだ。

5月には早期釈放の可能性のある430件以上の案件が審議入りを予定しており、さらに60件が行政審査の対象となることから、さらに多くの受刑者が早期釈放され、刑務所の人口が大幅に減少することになる。

早期釈放の対象者は、すでに刑が宣告されており刑期をほぼ終了しているか、もしくは新型コロナウィルス感染確率の高いために仮釈放を求めている受刑者である。