新型コロナ感染が収束しつつあり、多くの観光客がアメリカ本土からハワイにやってきている中、ホームレスの人々も同様にハワイに押し寄せているとKHON2が伝えている。
ハワイはすでに多くの路上生活者を抱えており、さらに多くの人がやってくるのは大きな問題となっている。
本土からハワイに来て路上生活者となるという風潮は、ここ2年ほどで多く見られるようになってきた。
ホノルル救急医療サービス局のジェームズ・アイルランド氏は、「パンデミックの最中にはルールがありました。宿泊場所を予約していない、ワクチン接種をしていない、自己隔離する場所がない、そういった場合には逮捕されるか、本土に送り返されたのです」と述べている。
しかし、旅行に関する規制が撤廃されたことで、あらゆる人がハワイに押し寄せている。
社会福祉関係の非営利団体の代表を務めているコニー・ミッチェル氏は、「旅行規制が解除されてから、本土からの路上生活者が、27%から37%、急増しています」と語っている。
同団体のシェルターで支援をしている路上生活者のうち、3人に1人が最近ハワイにやってきているという。
ではどのように路上生活者がやってくるのか、という疑問に対してミッチェル氏は、「自治体からの支援金でチケットを購入する場合もあるし、家族がハワイに行くようチケットを買い与える場合、支援団体が送り出す場合もあるようです」と答えた。
市で路上生活者問題を担当しているジョリーン・チュン氏は、「精神疾患のある女性は、ケースワーカーに飛行機に乗せられたと言っていました。ハワイは気候がいいからと、片道切符だったそうです」という。
州では、過去5年間に565人の路上生活者を本土に送り返している。
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写真:Theodore Trimmer / Shutterstock.com
(日刊サン 2022.4.29)