オアフ島リーワードに建設が計画されている第2のサーフパークとリゾートの開発業者が、環境問題で提訴されたとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
地元コミュニティ団体「ナ・キアイ・オ・ワイ・ハ」が、リゾート開発業者「ホノケア・カラエロアLLC」と州政府機関に対し、21日(金)に州巡回裁判所に訴状を提出。このプロジェクトが環境に重大な悪影響を及ぼすことはないとする同社の報告書に異議を唱える形となった。
26日(水)、同団体のメンバーや支援者約20人が、小規模なデモと記者会見を行い、「エヴァのへヴァ(違反)を止めよう」と呼びかけた。この抗議活動は、エヴァビーチのホアカレイ・リゾート内に今年3月にオープンしたばかりのウェーブプールである「ワイカイ・ウェーブ」の外で行われた。原告でありエヴァビーチ在住のモレカ・ヒックス氏は、「ウェーブプールは1つでも十分すぎるほどだ」と述べた。
今回抗議の対象となっているのは、カラエロア地区で計画されている「ホノケア・サーフ・ビレッジ・アンド・リゾート」だ。3月にオープンしたワイカイ・ウェーブからは1マイルほどしか離れていない。
反対派は、ホノケア・カラエロア社が最近まとめた環境アセスメントでは、地下帯水層や沿岸の水生生物などに悪影響を及ぼす可能性が十分に検討されていないと主張している。このプロジェクトには、700万ガロン(2650万リットル)近い飲料可能な水を使用する5.5エーカーのラグーンを作り、場合によっては注入井戸から地下に排出することが盛り込まれている。
また、かつてバーバーズ・ポイント海軍航空基地の一部で、現在は州によって管理されている9エーカーの未開発の土地に、古代ハワイ先住民の遺骨が埋葬されている可能性があることも懸念されている。
地元コミュニティ団体のスポークスパーソンで、この地域にかつて住んでいたハワイアンの血筋を引くデイン・パナコナウエ・カハウ氏は声明の中で、「サーフパークに使おうとしている場所には、イヴィ・クプナ(先祖の遺骨)、歴史あるアラヘレ(トレイル)、重要な情報を持つ陥没穴があり、エヴァのカルストシステムの一部となっている。水を取り出し、使用済みの水をカルストに戻すという彼らの計画は、沿岸のリム(海藻)、漁業、そしてそれらに依存するすべての伝統にダメージを与えることになるだろう」と述べている。
ホノケア・サーフ・ビレッジ建設プロジェクトの代表者の一人であるブライアン・ケアウラナ氏は、ハワイのサーファーや水上生活者の子孫として、見当違いの非難に失望していると述べた。同氏は、サーフビレッジの運営に自然保護が組み込まれること、また、ハワイの文化アドバイザーが作業に関与し、自然資源の保護を確実にするために、広範な考古学的・環境学的調査が行われたことについて触れ、「このプロジェクトは、アイナ(土地)、カイ(海)、そして私たちの人々に対するオハナの愛に突き動かされている」と語っている。
ホノケア・カラエロア社は、3年以上前からこの建設プロジェクトに取り組んでおり、訴訟の被告にもなっているハワイコミュニティ開発公社(HCDA)から敷地を借りようとしているところだ。HCDAのディレクターであるクレイグ・ナカモト氏は、訴訟について即座にコメントせず、同機関の副司法長官が訴状を検討する予定だと述べた。
この訴訟では、新たな環境調査と少なくとも開発の一時的な差し止めを求めているが、コミュニティグループはホノケア・サーフ・ビレッジの開発阻止を望んでいる。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.27)