ワイキキビーチの海の中で旅行者が落としたiPhoneが、地元の人に発見され、無事に持ち主の元に返された。驚くべきことに、iPhoneは33日間も海の中に沈んでいたにもかかわらず、無事に作動したという。
KHON2によると、iPhoneの持ち主のザック・シゲルコウさんは、昨年12月、ミネソタ州からハワイを訪れていた。旅行の最終日、ワイキキでカヤックを楽しんでいた際に波に襲われた。ザックさんはミネソタ州の五大湖でのカヤックには慣れていたが、ワイキキでは勝手が違ったという。
iPhoneを落とした瞬間、ザックさんはワイキキビーチから200ヤード(約183メートル)ほど沖の地点で、カヤックに乗って動画を撮影していた。「空軍の飛行機が上空を通過するのを撮っていたとき、大きな波にあおられてカヤックごとひっくり返ってしまった。パドルを探すのに必死だった」と、ザックさんは語っている。
それから1カ月以上も経ってから、地元住民のカール・ブルッキンズさんによってiPhoneが発見された。ブルッキンズさんは漁業科学博士であり、引退後の現在、週末にはホノルル動物園のフェンスのアート展示で自身が撮影したアートを飾っている人物で、ワイキキの沖合でダイビングを楽しむこともあるという。
ブルッキンズさんは、「ワイキキ沖の海底は、岩のある砂地になっている。そこに四角い何かとサングラスが落ちているのが見えた」と語っている。彼はiPhoneを拾い上げ、米と塩と一緒に袋に入れ、水分を吸わせた。1週間後、充電器に繋いでみたという。「電源を入れると、そこには12月21日と表示された! 私が海底で見つけたのは1月23日だった」
なんと、電話は33日間も海底に沈んでいたことになる。ブルッキンズさんは電話にログインしてビデオを復元し、持ち主のメールアドレスを見つけ、持ち主であるザックさんに無料で返送した。「これでいいんだ。いいアロハじゃないか」とブルッキンズさんは語る。
ザックさんは、送料と手数料に数ドルを上乗せした小切手をブルッキンズさんに郵送したという。「彼がすぐに小切手を受け取ってくれるといんだけどね!」
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.17)