今年に入り相次いでレストランが閉店したが、それに逆行するように地元ハワイのレストラン「スクラッチ・キッチン」では新店舗をオープンしており、飲食店業界にとって明るい兆しだとKHON2が伝えている。
スクラッチ・キッチンの2号店オープンに携わったブランドン・メズラシ氏は、2月下旬にハワイカイの「アウトバック・ステーキハウス」が閉店した際、その立地に好機を見出した。「少しリスクはあるが、今が一番いいタイミングだと思う。観光業が活気づいて以前のような状態に戻り、地元の人たちがより外食をするようになった」と同氏は語る。なお、同店は今後さらに拡大する計画があるという。
同店では、以前アウトバックでゼネラルマネージャーを務めていたタマラ・トゥマクダー氏をはじめ、多くの従業員がスクラッチ・キッチンにて引き続き仕事を続けている。この採用によって、スクラッチ・キッチンの新店舗では数週間のうちに営業をスタートすることができたという。
「ハワイ・レストラン・アソシエーション」(HRA)によると、今年に入ってから少なくとも7つのレストランが閉鎖しているという。しかし、HRAの次期会長であるアヴェ・クオック氏は、燃料費の低下など、ビジネスオーナーを助けるポジティブな傾向が現れているとし、「物流や輸送コストが下がっており、食材コストもいずれは下がるはずなので、レストラン経営者の助けになるはずだ」と語っている。
レストラン経営者であり、商業施設の大家でもあるクオック氏によると、カフェやレストランを開くための店舗スペースを探しているテナント候補からの関心が高まっているという。同氏は、新店舗オープンに興味を持つビジネスオーナーに対して最初の3カ月間の基本賃料を無料にするインセンティブを提供している。「私たちのほかにも、飲食店を歓迎する大家はたくさんいる」
HRAによると、現在営業している飲食店の数はパンデミック前のレベルを超えており、これから迎える母の日が新しい飲食店を後押しすることになるだろうと見ている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.17)