J&J社製ワクチン投与一時停止、ハワイ州にはほぼ影響なし
1回の投与で済むジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)社製のワクチン投与に対し、連邦政府が一時停止を推奨したことを受け、ハワイ州では現在、同ワクチンの接種が停止されている。ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、このことがハワイ州のワクチン接種の取り組みに大きな影響を与える可能性は低いようだ。
マウイ島の地区保健官、ロリン・パン博士は「J&J社製のワクチンを使う予定だった接種会場は、代わりにモデルナ社製ワクチンを接種している」と述べた。疾病対策予防センター(CDC: Centers for Disease Control and Prevention)とアメリカ食品医薬品局(FDA: Food and Drug Administration)は、J&J社製ワクチンを接種した6人に血栓の症状があったことを受け、「非常に稀」なものの潜在的に危険な症例として調査している。アメリカではこれまでに700万回以上のJ&J社製ワクチンが投与されている。パン博士は「血栓はとても珍しい症状であり、J&J社製ワクチンは利益がリスクを遥かに上回っていると思う」と話した。州保健局によると、ハワイ州ではこれまでに約4万7,600回分のJ&J社製ワクチンが配布され、実際に投与された回数は約1万7,808回としている。
J&J社製ワクチンは、1回の投与で済む上に保管が容易なため、特にアクセス困難な地域に住む住民が接種している。ワイルク在住のジョン・モーゼスさんは先月、マウイ島でJ&J社製ワクチンを接種したという。モーゼスさんは「接種後は痛みなど、何の症状もなかった。接種直後の気分も良かった」と話した。州保健局は、ハワイ州内では血栓の発症例の報告はないものの、念のため投与を一時停止していると述べた。
写真:Vladimka production / Shutterstock.com.jpg
(日刊サン 2021.04.14)
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