4月23日(日)に開催される第53回マウイ・マラソンの準備が着々と進められているが、今年はランナーの水分補給に使われる紙コップが廃止され、代わりに繰り返し使えるカップが1人につき1個支給される予定だとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
紙コップ廃止に至った理由は、主に環境保護の視点からだという。ランナーが水分補給のエイドステーションを通過する際、紙コップを受け取ろうとして地面に落としてしまうことがあり、通常はステーションのボランティアが拾ってゴミ箱に入れるが、「貿易風にあおられて紙コップを拾うことができない場合もあり、それらが海に出てしまう可能性がある」と大会レースディレクターのジム・リンチ氏は語る。
このようなエイドステーションは26.2マイル(約42.1キロ)のルート上に18カ所ある。大会主催者によると、マウイ・マラソンでは毎年およそ2万から2万2千個の紙コップが使われていたという。
今回の大会で採用されるカップは、折りたたみ式でポケットに入れることができ、また小さな輪が付いておりクリップなどで留めて持ち運びが可能となっている。大会では、エイドステーションの前方に、カップを出すようにという標識が出される予定だという。
昨年のマウイ・マラソンのリレー部門で優勝しているジェイ・アレン選手とアルウェイン・フェイラーノ選手は、今年の大会にも参加予定だが、環境を守りながら走れることにわくわくしているという。フェイラーノ選手は、「紙コップを捨てるためにゴミ箱を探そうとすると、みんなが『そこら辺に捨てればいい』と言うが、いい気分はしないだろう」と語っている。また、アレン選手は、「ゴミ箱を探して、捨てる順番を待ち、投げ入れてゴミ箱をはずし、立ち止まって拾ってまた捨てる…本当にやっかいだ」と言い、繰り返し使えるカップを採用することで、より早くゴールにたどり着けると考えている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.13)