5月11日(木)より米国ではCOVID-19の公衆衛生上の緊急事態が終了となるが、このことに際し、これまで無料で受けられた感染検査が有料になる場合が発生するとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。
保険が適用されるかどうかは、家庭用検査キットを使用するかまたは医療機関等で検査するかによるが、5月11日(木)以降は、利用者が検査費用の一部または全額を負担しなければならない可能性がある。
ただし、一部の自治体は、診療所、図書館、コミュニティセンターなどを通じて、無料の検査キットの配布を継続する可能性がある。また、連邦政府も、今のところ、まだ2回の発送を受け取っていない家庭には、無料の検査キットを郵送している。
未使用の検査キットが自宅にある人は、パッケージに記載されている有効期限が延長されている可能性があるため、手放さないほうがよいだろう。食品医薬品局(FDA)のウェブサイトには、どの検査キットがまだ使えるかチェックするためのリストが掲載されている。
5月11日(木)の緊急事態終了後の主な変化は下記となる。
●家庭用の検査キット
2021年初頭から、連邦政府はすべての民間保険会社に対し、月に8回までのCOVID-19検査をカバーすることを義務づけてきたが、その要件は廃止される。また、連邦政府のメディケアプログラムに加入している数千万人の高齢者についても保険適用が終了する予定だが、一部の議員は保険適用を延長するよう働きかけている。
一部の民間保険会社は、検査キットの全額または一部を引き続き保険適用する可能性があるが、全国的なルールは撤廃される。なお通常、2回分の検査は20ドルから24ドルとなっている。
ただし、低所得者とその家族を対象としたメディケイドプログラムに加入している人は、2024年9月まで無料で検査キットを受け取ることができる。
●医療機関での検査
保険会社は、COVID-19検査に関連する自己負担金やその他の費用負担を請求することを禁じられているが、この条件も5月11日(木)で終了することとなる。これにより、保険会社は基本的な検査費用を負担するが、一部の人々は、検査費用の一部や検査を行う医療専門家のサービスに対する新たな料金負担が発生する場合がある。医療機関での検査は通常70ドルから100ドルの間だが、その一部が利用者に転嫁される可能性がある。
なお、COVID-19ワクチンと医薬品は、保険ではなく連邦政府によって支払われるため、無料のままとなる。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.12)