カハラ・ホテル・アンド・リゾートで銃撃事件発生 容疑者は客室で自殺
カハラ・ホテル・アンド・リゾートで10日午後発生した銃撃事件について、警察当局が詳しい捜査を進めている。
10日午後5時半頃、4階の客室に滞在していた女性が「夫が部屋で自殺しようとしている」と警備員に通報。40歳の容疑者の男は、ドアに向けて発砲した。男は、自殺願望のある人が対象のウェルネス・チェック中だった。情報筋によると、この発砲によるけが人はいなかったものの、通報を受けた警察は該当の客室に急行。その際、ホテルにいた客や従業員に詳細は知らされていなかった。
エワビーチに住むダーシー・ベララスさんは事件発生当時、カハラ・ホテル・アンド・リゾートの外で喫煙中だった。警察官はベララスさんと義理の兄に、塀の近くに寄るように言ったという。その後、ベララスさんらはロビーに戻ったが、妻と子供たちのいる3階の客室には行くことができなかった。また当時、元連邦捜査官で法執行官のトミー・アイウさんがホテルのレストランで家族と夕食を共にしていた。アイウさんはライフルなどで完全武装した警官隊が到着したのを見た。警官隊は4階に面したビーチ及びプールエリアに沿い整然と並んだという。その際、アイウさんと家族を含めたホテルの客は、混乱することなくボールルームに避難。その後ホテル側は、避難している客に食料、水、毛布、枕を配布した。客がボールルームから出たのは事件発生の約7時間後だったため、避難の間は多くの人々が横になっていたという。
情報筋によると、警察が容疑者に接触を図ろうとしていた際、容疑者はドア越しにさらに2発の銃弾を発砲。この発砲による負傷者はいなかった。11日の午前3時30分頃、配備された特殊部隊がロボットを使用して容疑者の部屋に入り、自殺した容疑者を発見した。カハラ・ホテル・アンド・リゾートは12日に発表した声明で、現在は客と従業員のサポートに焦点を当てていると述べた。ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、自殺した容疑者は太平洋潜水艦部隊に配属されていた海兵隊員。オアフ島では過去4週間で、容疑者の他1人の海兵隊員が銃で自殺している。
写真:Phillip B. Espinasse / Shutterstock.com
(日刊サン 2021.04.12)
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