国連機関である世界保健機構(WHO)は今週、世界人口の99%は質の悪い空気を吸っており、その質の悪い空気を長期間吸入することで、心血管疾患や呼吸器疾患を引き起こす可能性があると発表した、とKHONが伝えている。
WHOによると、開発途上国にある都市の空気の質が最悪であることが多い一方で、アメリカ国内の都市でも空気の質に問題があるという。
原因は、慢性的な高速道路での渋滞や山火事による煙などだ。
アメリカ環境保護庁(EPA)は、オゾン(またはスモッグ)と粒子状物質という2種類の汚染物質の存在に関するデータを取りまとめており、そのデータを元にアメリカン・ラング・アソシエーション(肺に関する調査、研究を行う機関)は年次報告書を発表している。
粒子状物質には、自動車や発電所、農業、火災や産業などの多くの発生源があるが、砂漠の埃などの自然発生源も含まれる。
この報告書の中で、最も粒子状物質の少ない都市の第1位に選ばれたのがホノルルだ。
- 1位 ハワイ州ホノルル都市部
- 2位 ハワイ州カフルイ・ワイルク・ラハイナ
- 3位 ワイオミング州シャイアン
- 4位 ノースカロライナ州ウィルミングトン
- 5位 ワイオミング州キャスパー
反対に粒子性物質が多い地域は:
- 1位 カリフォルニア州ベーカーズフィールド
- 2位 カリフォルニア州フレズノ・マデラ・ハンフォード
- 4位 カリフォルニア州ロサンジェルス・ロングビーチ
- 5位 オレゴン州メドフォード・グランズパス
スモッグの量が最も多い都市は次の通り。
- 1位 カリフォルニア州ロサンジェルス・ロングビーチ
- 2位 カリフォルニア州ベーカーズフィールド
- 3位 カリフォルニア州バイセイリア
- 4位 カリフォルニア州フレズノ・マデラ・ハンフォード
- 5位 アリゾナ州フェニックス・メサ
WHOでは「PM2.5などの粒子小物質は肺の中に深く浸透して血流に入り、心臓血管、脳血管(脳卒中)、呼吸器への影響を引き起こす可能性がある。粒子状物質はその他の臓器にも影響を与え、他の病気を引き起こすという新たな研究結果も報告されている」と述べている。
この報告書の詳細はこちらから。
https://www.lung.org/research/sota/city-rankings/cleanest-cities
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.4.11)