ハワイの旅行業界では、島間旅行の制限緩和とワクチン・パスポート施行に向けての準備が整っているが、イゲ知事は未だこれらの実施を決断していない。KHON2の報道によると、知事は、最近マウイ島で感染者数が増加していることを背景に「島間旅行の制限解除の準備ができていない」とした上で「ワクチン・パスポート・プログラムは7月まで実施されない可能性がある」と述べた。

これに対し、ハワイ・ロッジング・アンド・ツーリズム協会のムフィ・ハネマン会長は、ワクチン・パスポートは5月にも実施すべきだとし、「最初に島間旅行用のワクチン・パスポートを展開することで、より多くの人々にワクチン接種を受ける動機を与える可能性がある」と意見を述べた。春休みでハワイの訪問者数が増加したにも関わらず、ホテルなどの宿泊施設の顧客収容率は50％を維持しており、旅行業界は依然として困難な状況下にあるという。

全米各州の経済的動静を示す連邦政府基金情報の報告の中で、ハワイ州の経済は現在最低ラインに位置している。報告よると、ハワイ州の経済は2021年の第1四半期に5.14％遅延している。これは例年よりも3％多い数値で、経済の回復に時間がかかることを示している。

ハワイアン航空のピーター・イングラム社長は、昨年8月に施行された「古い体制」の制限は修正すべきだとし、「制限が不必要な人々の移動に負担をかけないためにも、対策の刷新を検討する必要がある」と述べた。また、ワクチン免除プログラムなしでの島間検疫の完全解除に賛成しているとの考えを明らかにした。