6日（木）、カイムキ、カラニ、ルーズベルト、マッキンリーの各高校の生徒数十名が、ワイアラエ・カントリー・クラブでプロム(※)を祝った。このプロムは「ユニティ・プロム」と呼ばれ、特別支援学級の生徒のために開催されたとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。

プロムは若者の成人を祝うもので、高校生活のハイライトとも言える。しかし、特別な支援を必要とする生徒たちは、その機会を得られないことが多かった。そこで、カイムキ高校では、数年前からユニティ・プロムを開催している。

カイムキ高校の特別支援教諭であるキーバン・マツモト氏は、ユニティ・プロムについて、中度から重度の障害を持つ特別支援学級の生徒のためのものだと語る。「この素晴らしいイベントでは、特別支援学級の生徒と一般学級の生徒がペアを組んで参加する。それが、ユニティ・プロムと呼ばれる所以だ」

ユニティ・プロムは、数年前にカイムキ高校のカフェテリアで、小さなパーティーとして始まった。現在は、DJやハワイ大学（UH）からの特別ゲスト（フットボール、女子バレーボール、女子バスケットボールの選手など）を招き、写真撮影や食事、ダンスもある本格的なイベントへと発展している。

従来のプロムには費用がかかるが、非営利団体の「Ho’ea-The Foundation」をはじめとするスポンサーによって、無料での開催が実現している。同団体の創設者であるエリック・フジモト氏は、「私たちが経験してきたのと同じ思い出を作ってあげられることは、非常にすばらしいことだ」と語っている。

カイムキ高校の生徒会活動コーディネーターであるホリー・ホンボ氏は、このイベントを成功させるために生徒会、教師、交通機関のスタッフが懸命に働いてくれたことを高く評価している。「これは本当に大きなコミュニティの努力だ。このコミュニティの力こそ、ハワイの力だ」と語っている。

同イベントは、統合教育の力強さを物語っている。UH女子バレーボールヘッドコーチのロビン・アーモウ氏は、「私には、ダウン症の特別支援が必要な6歳の子どもがいる。彼らにとっては、通常のイベントを楽しむことが特別な体験になる。彼らはただ他の皆と同じように楽しみたいだけ」と語っている。

※プロム（Prom）：プロムナード（promenade、舞踏会）の略称。イギリス・アメリカ・カナダの高校で卒業直前に開かれるダンスパーティー。