米国造幣局はハワイの偉大なクムフラであり文化人の「アンティ・エディス」こと故エディス・カナカオレを称える記念クォーター(25セント貨幣)を発行したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
1979年に亡くなったアンティ・エディスは、受賞歴のある作曲家であり、チャンター、クムフラ、ハワイ・コミュニティ・カレッジ(1971〜1974年)とハワイ大学ヒロ校(1974〜1979年)で教鞭をとった人物だ。2023年のアメリカ女性クォータープログラムで、新しいクォーターコインに鋳造される5人のアメリカ女性のうちの1人に選ばれた。
造幣局によると、コインにはアンティ・エディスの肖像が描かれ、彼女の髪とレイ・ポオ(頭のレイ)がハワイの風景と一体化したデザインが施されており、自然とハワイの伝統文化を保護するという彼女のライフワークを象徴している。また、ハワイ語で「知恵を授ける」を意味する「E ho mai ka ʻike」という文字が刻まれている。
コインの反対の面には、1932年のジョージ・ワシントンの生誕200年を記念して、ローラ・ガーディン・フレイザーがデザインし、彫刻した肖像画が描かれている。
アーティスティック・インフュージョン・プログラムのデザイナー、エミリー・ダムストラ氏は、エディス・カナカオレのもたらした功績を意識しながら、彼女のクォーターのデザイン作業ができたことは、とても嬉しいことだったと述べている。「ハワイのマウナケア火山の近くに自宅があり、土地との深いつながりが彼女の人生と仕事に大きな役割を果たしていることが理解できた。彼女が与えた様々な影響を称えるには、その環境との関係を強調するデザインにすべきだと感じた」
なお、カナカオレの遺した功績を祝う式典が、5月6日(土)、ハワイ島のハワイ大学ヒロ校にて開催予定となっている。
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