昨年8月8日のマウイ島ラハイナでの山火事被害を受けたキング・カメハメハ3世小学校は、25日(月)、もとの校舎から北に約11キロ離れたプレレフアに建てられた仮校舎のオープンを祝ったとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。仮校舎は30棟のモジュール教室やその他の建物でできており、エアコンと家具が完備されている。一見すると工業用の箱型モジュールが並んでいるだけのようだが、ジョシュ・グリーン州知事は、この学校の迅速な建設を災害後の「小さな奇跡」と呼んだ。25日(月)、この仮校舎の立ち上げのために集まった約100人の教育者や要人たちに向かって、知事は、「わずか95日間で学校ができたのは小さな奇跡だ。私たちが受けた火災の後、ここにはこうした小さな奇跡が必要だ」と語った。
8月に被災した約4000棟のマウイ島の建造物のうち、フロント・ストリートにあるキャンパスが修復不可能なほどの被害を受けた後、4度も通学場所を変更したキング・カメハメハ3世小学校の生徒、教師、家族は、まさに安定を切望していた。同小学校の生徒たちは、当初は他のキャンパスやプログラムへの一時的な入学を勧められ、その後、地域の「ラーニング・ハブ」に移行し、10月にはラハイナの町の上にあるプリンセス・ナヒエナ小学校のキャンパスを共有するテント構造での授業を開始した。
25日(月)、キング・カメハメハ3世小学校の教師たちは、春休みから新しいキャンパスに戻ってくる子どもたちを前に、学用品を並べたり、机の上に生徒の名前を書いたりしながら、中の教室スペースをできるだけアットホームで快適なものにすることに奔走した。同校のイアン・ハスキンズ校長は、竣工式にて、「過去3回の転校を通し、私たちは力を合わせて耐えてきた。今年は前例のない年であり、私たちは一丸となって、生徒、教師、そしてコミュニティ全体にとって最良の環境を作り上げることができる」と述べた。
仮校舎には、管理棟、図書館、学生支援センター、カフェテリア、遊び場もある。一部の教室は、美術、コンピューター室、特別支援教育のための資料室として使用される。また、カイアプニ・ハワイ語イマージョンの生徒と教師のためのスペースも確保される予定となっている。カメハメハ大王の6000ポンドのブロンズ製胸像や緑と白のキャトルゲートなど、元のキャンパスからいくつかの物品が引き揚げられ、この場所に移設された。
(日刊サン 2024.3.27)
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