【世界のこぼれ話】トルネードで車を失った16歳少年にシボレーが新車をプレゼント テキサス州
アメリカ南部ではこのところトルネードが多発して、各地で大きな被害が出ている。
テキサス州の首都オースティン郊外に住んでいるライリー・レオン君(16歳)は、今週ハンバーガーショップのアルバイト店員に応募して面接を受け、父親から譲り受けたシボレー社のピックアップトラックを運転して家に帰る途中、運悪くトルネードに直撃されてしまった。
ライリー君が乗ったトラックが風に吹き飛ばされて路上をグルグル回りながら横転していく様子が、設置されていたカメラにたまたま映っていた。
ライリー君に大きな怪我はなかったものの、父親から譲られた車はもう廃車にするしかない状態となってしまった。
地元テレビ局のインタビューを受けたライリー君は「父が大切にしてきたトラックで、僕も子供の頃から乗ってきた車です。いわば家族のようでした。今回だめになってしまって涙がでます」と語っている。
その様子をテレビで見ていたシボレートラック販売会社の社長ランダル・シャピーロ氏は、すぐにライリー君に連絡をとって、新車をプレゼントすることを伝えた。
シャピーロ氏は、詐欺を疑ったライリー君に対して、本当の話だと説得しなければならなかったという。
シボレー社の慈善団体であるシェビー・ケア財団もシャピーロ氏に協力し、ライリー君が乗っていたトラックと同じシルバラード1500がプレゼントされることとなった。
色はチェリーレッド、販売価格およそ5万ドル(610万円)だという。
シボレー社はトルネードで被害にあった人々への支援としてアメリカ赤十字にも多額の寄付をしている。
「ライリー君が無事で本当に良かったと思います。トルネードの中という恐ろしい状況でもハンドルを握っていた彼の運転技術は素晴らしいものです。テキサスでトルネードの被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます」と書面でコメントしている。
ライリー君は面接に合格し、26日から新しいトラックを運転してアルバイトに行くという。
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.25)
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