最近起こったいくつかの死亡事故を受け、ホノルル市検察は、道路の安全確保のために、交通法廷での司法取引に関する方針を変更したとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
スティーブ・アルム市検察官は、この変更により、懲役刑を受ける無免許やスピード違反の再犯者が多くなると予測しているが、公選弁護団は、有罪判決を避けるために裁判を求める人が増える可能性があると述べている。
検察では、法廷が混雑するのを避けるため、長年にわたり、交通違反を非犯罪的に扱う方向で取り締まってきた。しかし、再犯者を含む最近の悲劇を受け、その方針は大きく変わりつつある。
これまで、交通違反の再犯者は、司法取引によって刑務所収監を免れることができた。しかし、2月15日(水)の朝にカピオラニ通り付近で起きた事故で通学途中の16歳のサラ・ヤラさんが命を落としたことと、彼女の勇気ある母親が慢性的な交通犯罪者への厳しい対応キャンペーンを行ったことで、この長年にわたる司法取引の慣行に対する世間の注目が高まった。
2022年8月にオアフ島ノースショアのカフクで、巻き込まれた旅行者のカップルが死亡するという事故を起こした運転手は無免許の状態で、3000ドル以上の罰金と懲役刑が言い渡されるはずだったが、司法取引によって免れている。
アルム市検察官は、下記の司法取引に終止符を打った。
・初犯の飲酒運転
・過度のスピード違反(制限速度を30マイル超過するか、時速80マイル以上)
・無免許運転
アルム氏の事務所は、容疑者が法廷に来る前に運転記録を確認し、被告が直面する問題を警告するようになったという。
一例として、無免許運転の場合、最初の2回は罰金、3回目は10日間の禁固刑、それ以降はより長い刑期を求刑するという。
最終的な刑罰は裁判官が決める。アルム氏は、「裁判官の行動をコントロールすることはできないが、この件に関して、彼らも我々と同じように真剣に受け止めることを望んでいる」と述べた。
ハワイ・ニュース・ナウの調査によると、多くの常習犯に数百ドルから数千ドルもの未払い交通違反金があることがわかった。アルム氏が発表した新しい方針は、それらの未払い違反金の徴収を後押しすると期待されている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.24)