ガソリン価格が高騰している中で、他人の自動車のタンクからガソリンを抜き取るという、いわゆる「ガソリン泥棒」の被害届が警察に提出されているとKHONが伝えている。

最近のガソリンの高値は消費者の財布を直撃しているが、ガソリンに関する犯罪はハワイ島とマウイ島で報告されている。

ハワイ島警察によると、数週間のうちに4件のガソリン泥棒の被害が報告されているという。

1件は、車の燃料チューブが斬られてガソリンが抜き取られ、もう1件は、原付スクーター（モペッド）からも同様に抜き取られたという。

また、コナではガソリンタンクのキャップが開けられていたという報告があり、カムエラでは開けられたタンクの中に残されていたホースが発見されている。

マウイ島警察では、ガソリン盗難に関係する通報が16件もあったという。

そのうち14件は、ホースでタンクから抜き取られたケース、燃料チューブを斬られたケース、タンクにドリルで穴を開けられたケースのいずれかだった。

残りの2件は、私有地の中に保管されていたガソリン缶が盗まれたというものだったという。

全米自動車協会（AAA）のダグ・シュープ氏は、このような犯罪の被害を防ぐ方法を次のように述べている。

「私たちはアメリカ国内のあらゆる場所のガソリン泥棒の報告を受けています。犯罪者はガソリンを盗む機会をいつも窺っているのです。例えば屋外駐車場に車を停める時には、フェンスに囲まれていて防犯カメラに映っている場所を選ぶことです。死角になる場所は避けてください。屋内駐車場の場合には、エレベーターや階段、出入り口の近くに車を駐車することです。人々がよく通る場所が良いのです」

専門家によると、業者が搬送用に使用している大型車もターゲットとして狙われているという。

生鮮食料品を取り扱っているD・オオタニ・プロデュースでは、防犯設備を強化したとマネージャーのキモ・ムラキ氏がいう。

「最近、防犯を強化しました。防犯チームによる見回りの回数を増やしたのです。商品の搬送にかかるガソリンとともに商品自体の価格も上がっていて、物価が下がることを願っています」

ハワイ州におけるガソリン価格はここ2日間上昇していない。

これまでの州内の平均最高価格は3月17日の5.12ドルとなっている。