北カリフォルニアのあるコミュニティは、100件以上の立ち退きを命じられた。住民は失業中で、興奮しやすく、とても毛深い──そう、これは民家に居座って冬眠してしまったクマたちのことである。
KMAX/KOVRのニュースによると、タホ市のクマの立ち退きの大半は、冬季に人のいない別荘で発生しており、1日に8頭のクマが追い出されることもあるという。退去させられたクマたちの多くは、別の家の下に入り込む。
人々はペイントボール銃など、さまざまな道具を使ってクマを追い払っている。いったんクマがいなくなった後、再び入ってこられないように家のドアや窓を改良するかどうかは、家の持ち主次第だ。
暖を取るために教会に来たクマは、安全な床下スペースがあったにもかかわらず、別の侵入経路を見つけてしまった。エドワード・ヒルトン牧師は、「礼拝堂が暖まらなかったので修理のために業者を呼んだ。下にもぐって点検している時、業者は冬眠中のクマと対面し、すぐに外に飛び出した」と語った。なんとそのクマは、冬眠中の約1ヶ月間、建物裏のデッキの下で暖房を独占していた。
ヒルトン牧師は「ベア・リーグ(BEAR League)」のエグゼクティブ・ディレクターであるアン・ブライアント氏を呼び、クマを追い出すことができた。
ブライアント氏は、「歴史的にクマたちが住み続けてきた森であった場所を人間が占拠した後、クマは必要なことをしているだけだ」と語る。クマが自然の生息地ではなく、人家の近くに穴を掘るようになったのは、床下などの場所を空けて餌を外に出しておくことで、人間が意図せずクマを招き入れているためだという。 彼女は、この問題の解決策は人々が自分たちのスペースを確保することにあると語った。「問題は、観光客が増え、休暇を過ごすためにここにやってくるのに、頭脳を持ってくるのを忘れる人が増えていることだ」
ブライアント氏は、「睡眠が妨げられることがクマの行動に影響を与えるとは考えていないが、人々がクマを招き入れる限り、熊がどこへも行くことはないだろう」と話した。
タホにはまだ雪が残っているが、クマたちはのどの渇きと空腹のせいで、だんだんと冬眠から目覚めてくる頃だ。専門家によると、この春は目覚めたクマに用心することが重要だという。
画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2024.3.22)
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