カウアイ島北部のリゾート地に、ラグジュアリーな新ホテル「1ホテル・ハナレイ・ベイ(1 Hotel Hanalei Bay)」がオープンしたとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
「スターウッド・キャピタル・グループ」は、2018年に252室のセントレジス・プリンスヴィル・リゾートを約2億2500万ドル(約300億円)で買収。当初は改装に1億ドル(約130億円)を費やして1ホテル・ハナレイ・ベイとしてリブランディングするつもりだったが、実際には3億ドル(約400億円)をかけ、1ホテル・ブランドのフラッグシップを誕生させた。
1ホテルは、ニューヨークをはじめ全米やアジア、ヨーロッパに展開するラグジュアリー・リゾート・ブランドで、自然環境を考慮し、地域社会に深く根ざした持続可能なリゾートをポリシーとしている。
1ホテル・ハナレイ・ベイのあった施設は、1985年にシェラトンとしてオープンした後、2009年に1億ドルの改装を経てセントレジス・プリンスヴィル・リゾートとなり、白亜の城のような堂々とした佇まいが地元のランドマークのひとつとなっていた。2月15日(水)にオープンした1ホテル・ハナレイ・ベイにはそうした過去の面影はなく、再生素材を使用したオープンエアーの建物に生まれ変わった。そのナチュラルで素朴な質感は、新たに植樹された自然の風景に馴染み、ハナレイ湾とマカナ山の景色を際立たせている。
2015年に1ホテルを立ち上げた創業者兼会長のバリー・スターンリヒト氏は声明で、「ハナレイ・ベイは、1ホテル・ブランドで実現しようとしたすべての集大成といえる。この施設のオープンが私にとって特別な意味を持つのは、家族と何十年もこの地域で休暇を過ごしてきたからだ。初めて訪れたとき、既存のホテルは自然の景観にそぐわないと感じた。私は、緑豊かな原生林の魔法と、この地域の豊かな文化や歴史が融合した、特別なリゾートを作るというビジョンを持っていた」と語っている。
1ホテルは、現在、フロリダ州サウスビーチ、ニューヨーク州マンハッタン、ニューヨーク州ブルックリンブリッジ、カリフォルニア州ウエストハリウッド、中国三亜、トロント、サンフランシスコ、テネシー州ナッシュビルにある。また、ロンドン(メイフェア)、メキシコ・カボサンルーカス、パリ、ギリシャ・クレタ島のエロウンダヒルズ、テキサス州オースティン、デンマーク・コペンハーゲン、サウジアラビア・リヤド、オーストラリア・メルボルンでもプロジェクトが進行している。
1ホテル・ハナレイ・ベイの運営会社である「SHホテルズ&リゾーツ」のコリーン・ハンソン氏によると、同リゾートの建設では、解体ではなく再構築、建て替えではなく改修に重点が置かれたという。「リ・ユース・ハワイ」と提携し、約150トンの家具、備品、設備、その他の資材を現地で回収することで、温室効果ガス排出量を削減。廃棄物ゼロのポリシーを掲げ、エネルギーと環境設計におけるリーダーシップ・グルーンビルディング認証プログラム「LEED」の認定を目指している。また、原生林を増やすとともに、再利用可能な水設備を導入することで、水効率を97%向上させたと同氏は述べている。
1ホテル・ハナレイ・ベイのウェブサイトはこちら。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.20)