ホノルル高速鉄道 再び予算超と期限延長
2012年に予算52億ドルで開始されたホノルル高速鉄道は当初2020年に完成予定だったが、今や予算は124億4900万ドルに膨れ上がり、完成予定は2031年3月になるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
現時点で予算は35億7700万ドル不足しており、しかもこれから先の20マイル21駅の区間の工事のための建設費は値上がりを続けている。
ホノルル高速輸送局(HART)の理事会メンバーであるキカ・ブコフスキー氏は「建設費はここ数カ月でさらに上昇しており、予算超過の原因究明と予算コントロールについて精一杯の努力をするつもりだ」としている。
昨年12月までCEOを務めていたアンドリュー・ロビンズ氏に代わり、今は臨時CEOとしてロリー・カヒキナ氏がホノルル高速輸送局を率いているが、混迷は続いている。
先週カヒキナ氏は、理事会のプロジェクト監視委員会のメンバーに対して、財政赤字が30億ドルに急増したことを報告しなかったことを謝罪したばかりだ。
また今週火曜日にホノルル市議会の予算委員会に状況説明に召喚された際には、カヒキナ氏はツネヨシ議員から厳しい非難を受け、辛辣な質問を浴びせられた際に声を荒げるという一幕もあり、委員長であるカルヴィン・セイ議員から「適切な礼儀作法」を要求されている。
その際に、車両の車輪がレールと噛み合っていないという新たな問題が発生していることが明らかにされ、さらなる予算と完成延期が伝えられた。
また、ホノルル高速輸送局はこれまで予算管理に問題があると指摘されながらも、現在も内部監査を行う監査人がいないことが明らかとなっている。
しかしながら、翌日17日に行われた本議会ではツネヨシ議員を含む3名の議員たちが2,600万ドルの追加予算に反対したものの6対3で承認された。
ロリー・カヒキナ氏は、以前はホノルル市の環境サービス局の局長を務めていたが、今年になって臨時CEOのポジションに採用され、年収275,000ドル、ボーナスとして最大年収の20%を受け取ることになっており、臨時採用から本採用への希望を表明している。
前任者のアンドリュー・ロビンズ氏は、年収317,000ドル、年間55,000ドルの家賃補助と7,200ドルの交通費補助を受け取っており、ホノルル市から最も高額な給料を受け取っていた。
写真:Dave Pedregon / Shutterstock.com
(日刊サン 2021.03.18)
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