【ハワイニュース】ホノルル高速鉄道建設 市長がアラモアナではなくカカアコまでを提案
リック・ブランジャルディ市長は3月15日(火曜日)に行った市政報告で、混迷を続けているホノルル高速鉄道建設について言及し、最終駅を当初予定されていたアラモアナ・センターではなくカカアコで終了することを提案した、とハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
ブランジャルディ市長は「現実的な問題として、私たちがどれだけの予算を持っていて、その予算でどれだけ建設できるのかということになるのです」と述べている。
火曜日の演説では、市長はこの提案を実現するには連邦政府の承認が必要であることを強調した。
市長が提案しているのは、予定されていた20マイルを18.75マイルに短縮し、最終駅をアラモアナ・センターではなくハレカウウィラ・ストリートとサウス・ストリートの交差点にするというものだ。
「シビック・センター駅」として建設される予定の駅が終点となる計画だ。
この短縮で駅数は当初の21駅から19駅へとなる。
市長は、この新提案を連邦運輸省へ6月に提出する予定で、建設終了までの予算は総額91億ドルが見込まれているという。
「私たちは現実的に機能して実現できる計画を進めていかなければなりません。端的にいうと、数字が全てを決定していくのです」
この市長の発表に対して、一部の人々からは失望の声が上がっている。
「オアフ島の西部からわざわざやってきて、あと1マイルでアラモアナ・センターという地点で終わるというのは残念です。アラモアナ・センターはみんなが来たいと思う有名な場所ですから」
「終着駅としては結構不便な場所だと思います。私は鉄道を利用しようとは考えていません」
一方で、市長の決断を支持する人々もいる。
「市長のいう計画を進めて、予算を浮かせましょう。残った予算で下水道システムや道路などホノルルの再開発を行うべきです。税金は鉄道ではなくもっと必要なことに使うべきです。ホノルルのインフラは非常に古くなってきています。活性化する必要があります」
「私の考えでは、市長は非常に論理的に動いていると思います。限られた人材と政治的支援で鉄道プロジェクトの予算を確保するにはコスト削減しかありません」
2012年に予算52億ドルで開始されたホノルル高速鉄道プロジェクトは、全長20マイルに21駅を建設するというもので、完成予定は2020年だった。
その後度重なる予算超過と工事の遅延で混迷を続け、現時点では完成予定は2033年、完成までの総額は91億ドルとなっている。
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写真: Eric Broder Van Dyke / Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.16)